Bonjour à toutes et à tous !
「フランス語語学留学」といえば、最初に「私立の語学学校」を思い浮かべるかもしれません。
例えば、パリ市内には「もうどこを選んだらいいのか...。」と思うほどたくさんの語学学校(例 : Alliance française, Fondation Robert de Sorbon, Institut Catholique de Paris, ALIP, etc.) があります。
語学留学のメリットをいくつか挙げた時、以下のように思いつく方もいらっしゃるでしょう :
- フランスに住んで、自分の目でフランス文化や芸術を見聞き・経験できる。
- フランス語環境に「どっぷり!」と浸かることができる。
- 学んだことを実際の生活で少しでも応用できる機会が増える。
- クラス受講修了書やディプロムが発行されて、留学したことが何らかの形に残る。
- フランス語能力、とりわけコミュニケーション能力が向上する。
- アウトプットする機会が増える。
など、きっとここでは書ききれないくらい多くのメリットが挙げられると思います。
勿論、良いところばかりではなく、外国移住や留学に関する疑問や不安(手続き・治安・言語・経済面・今後の生活・文化の違いなど)もあると思います。
語学留学は、私立の語学学校だけなのか?
「留学」と聞いて「パッと」思いつくのは、私立の語学学校かもしれません。
しかし独自のフランス語コースを提供しているフランス国内の国立大学もあります!
国立大学が提供するフランス語コースに登録できると...
- 週に少なくとも16時間以上(週20時間相当)のフランス語講座を受けられる。
- フランス文学・文化の講義を受けられる。
- 大学に併設されている図書館や文化サービスを利用できる。
- 学生ビザの発行・更新をすることができる。
- 「大学・アカデミックのフランス語(FOU)」の講座を受けられる(C1以上)。
- 私立の語学学校よりも、授業時間数の割に登録・授業料が安い。
- 各大学が発行する独自のディプロム "DU(Diplôme universitaire)" が発行される。
- フランスの大学の環境に触れられる(雰囲気・聴講制度など)。
- フランスでの進学(学士・修士等のプログラム)への第一歩。
など、多くの利点が挙げられると思います。そして、このようにDUが発行されるようなコースは、基本的に「授業への出席・参加 + テストの成績(成果)」を重視します。
パリ・パリ近郊では、どの大学がフランス語コースを提供しているのか?
ONISEPによって発表された(2020年1月版)リストによると、以下の7つの大学で(修了の際にDUが発行される)フランス語コースが提供されています。
- Sorbonne Université :
http://sial.paris-sorbonne.fr/francais-fle/ - Université de Paris :
https://www.eila.univ-paris-diderot.fr/ - Sorbonne Nouvelle Paris 3 :
http://www.univ-paris3.fr/diplome-universitaire-de-langue-francaise-dulf--15734.kjsp - Paris Nanterre (FETE) :
https://francais-langue-etrangere.parisnanterre.fr/ - Université Paris-Est Créteil-Val-de-Marne (UPEC)
https://www.u-pec.fr/fr/international/apprendre-le-francais/fle-francais-langue-etrangere-pour-personnes-exterieures-a-l-upec - Université Paris-Saclay :
https://www.universite-paris-saclay.fr/formation/internationalisation-langues-et-cultures/ou-apprendre-les-langues-et-cultures
https://ecole-universitaire-paris-saclay.fr/diplome-universitaire/ - Université Cergy-Pontoise :
https://www.u-cergy.fr/fr/ciel-centre-de-langues-etrangeres/centre-de-langue-francaise.html
出願方法 / 日程・募集要項・授業料等の詳しい情報は、各大学のフランス語コースのページを確認する必要があります。ONISEP のリストで以下のような情報を得られます。
(2020年1月の時点での情報なので、定員・授業料・日程等の情報は変化している可能性がありますので、各大学をチェックすることが大切です。)
- Université : 大学名・連絡先・URL等
- Noms des différents dispositifs et modules possibles : コース名 + 簡単な説明
- Modalités d'accès et nombre de places : 募集要項・定員
- Spécialités pédagogiques, nombre d'heures : 簡単な講義内容・授業時間数
- Coût de la formation : 登録料・授業料・試験料
Université Sorbonne Nouvelle Paris 3 - DULF / DUEF
- DULF / DUEFの2コース(レベル・目的によって異なるコース)
- 講義は1学期12週間、週に20時間の講義(16時間+4時間の自習)
- DULF/DUEFの授業料は、異なるため要チェック
Université de Paris (Paris 7 Diderot) - DULCIF
- DULCIFは、モジュールの(レベル別)のコンビネーションが可能
- 1週間の集中講座もあり(40時間) / 学期ごとの登録(2講義 = 4時間)可能
- 学生ビザが発行されるのは、DULCIFコースのみ(週20時間コース)
Université Paris Nanterre - FETE
- 5つのレベル(A1-C2)の授業を提供 : 週20時間の授業時間数
- 出願には、少なくとも高卒以上(バカロレア相当)の学歴が必要
- DU取得コースは、1クラス15人以下の学生で構成
- 学期制(9月-12月 / 1月-6月)
Université Paris-Saclay
- 1年(2学期制)570時間の授業時間数(1-5のフランス語能力別モジュール)
- 書類審査・テスト(面接 / 筆記)
Université Paris-Est Créteil-Val-de-Marne (UPEC)
- A1-C1までのコースを提供
- 週に約20時間・1学期13週間+1週間の試験週間
- 出席が義務
- Campus-FLEに所属している他大学の学士2/3年生・修士1/2年生出願時に、本ディプロムを使用することができる。
Université Cergy-Pontoise
3つのコースを提供
- ①週5講義/1年
- ②520時間/1年(B2・DELFB2 DALFC1対策)
- ②144時間/1年(B1-C2・DELF B1/B2, DALF C1/C2対策)
- ③学期間に開かれる集中講座)
- 既にフランスに滞在し学生である事(Cergy-Pointoise大学の学生・COMUE Paris Seineに加入している大学の学生)
- 出席義務
- ①週5講義/1年
- ②520時間/1年(B2・DELFB2 DALFC1対策)
- ②144時間/1年(B1-C2・DELF B1/B2, DALF C1/C2対策)
- ③学期間に開かれる集中講座)
- 既にフランスに滞在し学生である事(Cergy-Pointoise大学の学生・COMUE Paris Seineに加入している大学の学生)
- 出席義務
Sorbonne université - Faculté des lettres
- 5つのレベルのディプロム(B1, B2, C1, C2, C2+)
- A2-C1レベルの集中講座もあり
- C1レベルからは、FOU (Français sur objectif universitaire) - 文学, 人文社会学の分野から選択して受講可能
- 集中講座・オンライン/対面・文化講座など様々な形態
勿論、パリ・パリ近郊だけでなく、フランス国内(La Rochelle, Grenoble, etc.) の他の都市でフランス語コースが併設されている大学があります。
フランス語学習を続けている・始める方にとって少しでも役立つ情報になっていたらと思います。
Merci beaucoup pour votre lecture !
À la prochaine :)
Professeure Ami